中屋万年筆に網代と言う万年筆があり和風でシンプルな模様に一目惚れをして中屋万年筆を好きになるきっかけになった万年筆でした。
もちろんとても高価な万年筆なので手に入れることは不可能ですが。
とあるきっかけで中屋万年筆の銀軸のペンを作ることになったのですが、この網代万年筆に使用しているストレート軸が出現したことで眠っていた網代欲に火が付きました。
ただ網代の編んだような形状は複雑に立体的でハンドメイドでは制作不可能です。
そこで当時ある程度の精度の3Dプリンタが手頃な価格で手に入りやすくなったのでこれまでのハンドメイドとは真逆のデジタルでの制作によってこの網代万年筆が実現可能となったのです。
3Dソフトの使い方を覚え3Dプリンタの出力を安定的に行う方法を見つけるまで試行錯誤の連続でしたが網代模様の万年筆を作りたい一心で最初の構想から1年がかりでようやく完成しました。
漆とはまた趣が異なり燻して黒くなるシルバーの特性を生かした立体的な網代模様は想像以上に美しい。
和風でもありモダンで飽きのこないデザインの逸品です。
キャップはポスト可能ですが、キャップの重量がかなりある為ペンの重心のバランスが悪くなるのでポストせずに胴軸のみでの筆記をおすすめします。
ご注意
ペン先はロジウムメッキ仕様となっています。
ペン先のデザイン、太さの種類は通常の中屋万年筆製品と同様です。
カスタマイズ可能ポイント
同軸、キャップ共に最大5ミリ程度長くすることが可能です。
気になる点があればお気軽にお問い合わせください。
このペンを作りたいが為だけに3Dプリンタを購入し(購入当時は高価でした)3Dソフトを勉強しました。
また鋳造に出すこともAMORSPHEREではなかったので色々勉強になりました。
3Dデータを作り3Dプリンタで出力して納得がいくまでデータを修正してまた出力して…。
ハンドメイドでの制作とは違った手間と時間がかかりました。
(ご存じの方もいると思いますが3Dプリンタの出力は大変時間がかかります)
完成した時の喜びは今も忘れません。