このストレート軸が出来たことでようやく商品化が可能になった得意の鎖帷子の構造を用いたAMORSPHEREの意欲作。
上の画像の左から二番目にあるのはペンを作り始めて2番目に制作したピッコロベースに合わせて作ったサンプルです。
とても気に入っていたのですが、構造上本体のエボナイトにかぶせているだけなのでシルバー部分が外れてしまい製品化は見送りました。
このストレート軸を見て最初に思ったのは、"ようやくこの鎖帷子の構造のペンを商品化出来る"でした。
特に装飾などはせずに鎖帷子の構造の美しさを堪能できるシンプルなデザインに仕上げています。
小さなシルバーのリングを1000個弱使用した鎖帷子は全てのリングをロウ付けしている為大変手間と時間がかかりますが、完成後の全てのリングが均一に並んだ様子はとても美しいです。
リング部分はペンの開閉の際に力が加わるので出来るだけ緩みなくピンと張るようにしています。
リングが立体的に交差しているので使用するにつれて手に触れない奥まった部分が良い感じでくすんできてシルバー特有の風合いが生まれます。
鎖帷子のペンケースと合わせれば史上最強に防御力のある組み合わせの完成です。
キャップはポスト可能ですが、キャップの重量がかなりある為ペンの重心のバランスが悪くなるのでポストせずに胴軸のみでの筆記をおすすめします。
ご注意
ペン先はロジウムメッキ仕様となっています。
ペン先のデザイン、太さの種類は通常の中屋万年筆製品と同様です。
シルバー部分はハンドメイドで製作していますが、それ以外の部品もある為にHANDMADEの刻印は入れていません。
カスタマイズ可能ポイント
ハンドメイドで製作しているのできめ細やかなカスタマイズが可能となっています。
気になる点があればお気軽にお問い合わせください。
1000個以上のリングを1つずつ全てロウ付けしているのでリングのロウ付け時、鎖帷子に組み立て時、研磨前にそれぞれロウ付けの漏れをチェックしていますが、研磨後にチェックするとやはり何箇所かロウ付けのミスが見つかります。
リング自体が固定されていないので研磨の時にくるくる回ってそれまでのチェックでは隠れていたものが表に出てくるからです。
その都度ロウ付け、研磨の繰り返しで最終的に全てのリングがロウ付けされてされているはずです。
万が一ロウ付けの漏れがあってもペンに合わせた時に緩みなくピンと張った状態になっているのでリングが外れることはまずありませんが。