鎖帷子Ⅲは格子状に組み合わさっていますが、この万年筆はツイスト状のひねりが加わったより奥行きを感じることができる構造になっています。
基本的にはトリニティーラウンドブレスレットと同じ構造です。
鎖帷子Ⅲが1つのリングに4つのリングがつながっているのに対して、このツイスト状の鎖帷子Ⅳは1つのリングに3つのリングがつながっています。
その為、より小さいサイズのリングを使用しないとリング同士の隙間が大きくなってしまいツイスト模様が美しく見えないので、0.1mm単位で異なるサンプルを作って最終的にリングの直径3.2mmに落ち着きました。
三角形でつながっているためひねりが加わったように見えます。
小さなシルバーのリングを1300個弱使用した鎖帷子は全てのリングをロウ付けしている為大変手間と時間がかかりますが、完成後の全てのリングが規則的に並んだ様子はとても美しいです。
リング部分はペンの開閉の際に力が加わるので出来るだけ緩みなくピンと張るようにしています。
リングが立体的に交差しているので使用するにつれて手に触れない奥まった部分が良い感じでくすんできてシルバー特有の風合いが生まれます。
鎖帷子のペンケースと合わせれば史上最強に防御力のある組み合わせの完成です。
キャップはポスト可能ですが、キャップの重量がかなりある為ペンの重心のバランスが悪くなるのでポストせずに胴軸のみでの筆記をおすすめします。
ご注意
ペン先はロジウムメッキ仕様となっています。
ペン先のデザイン、太さの種類は通常の中屋万年筆製品と同様です。
シルバー部分はハンドメイドで製作していますが、それ以外の部品もある為にHANDMADEの刻印は入れていません。
カスタマイズ可能ポイント
ハンドメイドで製作しているのできめ細やかなカスタマイズが可能となっています。
気になる点があればお気軽にお問い合わせください。
鎖帷子のツイストする向きを標準の逆にしたりキャップと胴軸で異なる向きにすることが可能です。
追加料金はかかりません。
3つのリングを組み合わせるだけでひねりの構造が生まれるのは不思議な気もしますが鎖帷子の奥の深さを感じます。
リングを組み合わせている段階ではひねりの影響で絡まったようになるのが面倒でしたが、絡まらないように固定する方法を見付けてからは非常にスムーズに組み上げることができるようになりました。
リングが小さく密集している為、ロウ付けの作業はとても集中力が必要になります。